ひの心を継ぐ会は愛媛の先哲竹葉秀雄先生の遺志を継承し発展することを目標とする有志の会です。

勉強会レポート

第43回 勉強会 大学

【第43回勉強会】

4月23日、松山市にて第43回「ひの心を継ぐ会」勉強会を開催いたしました。
最初に「愛媛県師友会歌」を斉唱。その後、『大学』を読み進めました。
以下、参加者の感想を掲載いたします。

・私が参加した大学の講義において、最も興味を覚えたのは、山崎先生の口語での解説文でした。近世の口語でさえ、資料が少ない中で江戸時代初期の話し言葉に触れることが出来たのは感動でした。三浦先生がおっしゃられた通り、当時の授業の空気や臨場感を味わうことが出来ました。また、3千年前の道徳観が多くの学者を経て我々に道理を示してくれることにも、その尊さが伝わってきます。混乱した支那の社会だからこそ、道理、道徳が育って受け継がれたのだと思います。我が国の平和や発展に尽くせるよう、山崎先生がおっしゃる、初学を重んじるべきですね。しかし、私が講義で申した通り、道理を知って行っている段階では、自分自身はまだ徳には程遠いのだと反省しました。

・今回は『大学』の勉強会でした。『大学』は文字こそ、1700文字余りの短い文ですがその意や背景は深く、読むだけではとても読み解くことはできません。それゆえ、17世紀の崎門学者 山崎闇斎先生の解説を持っての勉強です。私達は2500年前の支那の学者の文章を400年前、江戸時代の学者に解説してもらって学ぶ事が出来るのです。その大学は日本一流の崎門学を通して更に醸成され、学問としての薫り高さを持つに至ります。日本に遺された学問の厚みと広さ。すごくないですか!尚且つ闇斎先生の解説は当時の口語体に近いものになっているので、読んでいるうちに400年前のお侍が目の前で講義してくれているような錯覚に陥ります。これほどの学問をしっかり学んだ20代の若者を先生として学べるこの、ひの心を継ぐ会はすごいですね。
私たちも高く広い学問の裾野を少しでも担える様に学んで行きたいと思います。

・今回は『大学』の本文に入る前に程子の文章を読みました。徳とは単に道を知り行うことではなく、それが真に体得され自然にになっていることだと言う強斎先生の解説が心に残りました。

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